聞きたくないんだなぁ。

彼の妻の話は聞きたくないんだなぁ。

いい話でも、悪い話でもつらい。

そのくらいの嫉妬心が

わたしの中にはある。

彼の人生の大半を

堂々と共有できる唯一の人。

わたしにはわたしにしか

知らない彼がいるのかな。

わたしの前の彼は、

少なくともその瞬間はわたしのことを

まっすぐ見つめている。

それだけでは足りないよ、ほんとはね。